冬芽のいろいろ真直ぐに行けと冬芽の挙りけり

ブログ233と同じ写真ですが、この写真には来年の新芽が写っています。ヤシャビシャクが実を熟させているときには、すでに次の年の新しい枝になる芽や花になる芽が準備されているのです。

この時期の次の年の芽を、冬芽と言います。必携季語秀句用字用例辞典柏書房にはふゆめ、とうがと二通りの季語が出ています。俳句歳時記第四版増補冬角川学芸出版編にはふゆめ冬木の芽と出ています。例句の最初に真直ぐに行けと冬芽の挙りけり金箱止夫が出ていました。

そこで、冬芽のいくつかを紹介します。真直ぐに行けと冬芽の挙りけり、この通りだなと思う冬芽。クロモジです。真っ直ぐに、天を目指して伸びるクロモジです。

楊枝の材料になる木として有名です。内に高貴な香りを秘めて、2つの冬芽を寒さの中で育てます。一つは玉のような花芽、そして天を貫く鋭い剣の形、花の後に葉を茂らせる芽です。

花を咲かせるとこんなふうになります。上にある葉や枝になる芽の両脇に球形の花芽が2つあったのですが、その球形の花からたくさんの花が咲き出すのです。

牧野新日本植物図鑑北館では、春葉よりも早くまたは新葉とともに淡黄色あるいは淡黄緑色の小花を開く。とありました。冬芽の時のあの小さい球形の中で、この花のような繊細なものが形作られ、それが雪の中で成長していく、これは不思議です。不思議といえば、この植物全体が持つ香気はどこで作られるのでしょうか。不思議です。